久々の男二人飯
仕事の後、久しぶりに師匠と食事に行った。コロナ禍が始まって以来、家族以外と外食をするのは初めてだ。
師匠と初めて会ったのは今から四半世紀ほど前のこと。実際に一緒に仕事をしたのは半年ほどだったけれど、その仕事に向き合う姿勢、背中をみて、僕が心の中で勝手に師匠と呼んでいる。師匠は現役を引退されたけれど、今でも仕事に対する姿勢、気持ちは揺るぎない。やっぱり師匠だ、と改めて思う。
師匠には、食事の楽しみも教えていただいた。半年の間に何回一緒に食事に行っただろう。フレンチ、寿司が多かった。今回も師匠のチョイスで赤坂のフレンチ「かえりやま」。
席について、まず師匠が選んだのはティタンジェ。冷たく爽やかな炭酸とやわらかなシャンパンの香りが昼の暑さを洗い流してくれる。
料理はおまかせ。
ミニトマトの杏酒づけとブルーチーズの詰まった小さなシュー
リエットのバケット添え
スモークサーモンと野菜のサラダ仕立て
ズッキーニとポーチドエッグをカルボナーラ風のソース
鯛のパイ包み焼き
仙台牛のソテー
どれも目を奪うプレゼンテーション。色合いが鮮やかで、食べてみると、それぞれの素材に存在感があり、そこにいる理由を主張している。一品一品、語ろうと思えば語れてしまうけれど、それは野暮というもの。やはりその場で感じた空気、味は、一期一会なものだろう。
これほど楽しく食事をしていたら、昔だったら食前酒をのんで、二人でボトル2本あけて、食後酒までいっていたと思う。けれど、今は二人とも、とてもそうはいかない。鯛のパイ包み焼きまでティタンジェがいい仕事をしてくれた。メインの仙台牛ではグラスワインのカベルネをいただいた。アルコールはそれで十分。
その後、デザートの盛り合わせに追加オーダーで、コーヒージュレのカプチーノ仕立てアイスクリーム添えをいただいた。
料理の話、仕事の話、昔話、尽きることのないリラックスした時間。改めて明日から頑張ろうと思えた夜だった。
帰り際にシェフにお声がけいただいたことも嬉しかった。
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