弱者の戦略
「弱者の戦略 (新潮選書) [ 稲垣栄洋 ]」を読みました。
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「弱者の戦略 (新潮選書) [ 稲垣栄洋 ]」を読みました。
最近、経営とか生き残り、、、みたいな話をよく聞くようになり、しばらく前に読んだ「弱者の戦略 (新潮選書) [ 稲垣栄洋 ]」と「人類進化700万年の物語 私たちだけがなぜ生き残れたのか [ チップ・ウォルター ] 」
を思い出しました。
「弱者の戦略 (新潮選書) [ 稲垣栄洋 ]」には「生き物の世界は『歯を食いしばって頑張ればなんとかなる』といった甘い考えは通用しない」と、書かれていましたが、これは人間社会においてもその通りだと実感します。生き残るためには、無謀な戦いを挑むことなく、どのような戦略をとるのかを考えねばなりません。
生物一般で考えれば我々も地球上の生物の一員です。生物としての我々も、同じようにして生き延びてきた歴史があるそうです。「人類進化700万年の物語 私たちだけがなぜ生き残れたのか [ チップ・ウォルター ] 」によれば、地球上に進化してきた人類は27種に及ぶけれど、現生人類は一種類しかいないとされています。そして現生人類(=我々)は華奢型に分類される人類で、頑丈型に分類された人類は生き延びることができませんでした。(この本は、かなり歯ごたえがありましたが、とても興味深かったです。)
実は進化論を唱えたダーウィンも、「強いものが生き残るのではない。変化できるものが生き残るのだ。」といった内容の言葉を残していると聞いたことがあります。「変化できるもの」というところがミソだと思っています。状況に応じ、積極的に変わっていかなくてはいけないということなのでしょう。
色々なことに、受け身でなく前向きに対処していきたいと思います。
4月から、今いる病院の副院長を拝命いたしました。同時に色々な仕事が増え、未だに1週間のスケジュール感がつかめません。
スケジュールを十分把握できていないまま、忙しい1日を過ごすと、倍ぐらい疲れる感じです。だから、この2週間はもう、あっという間でした。
振り返ってみると、今の病院にきて3年経ちますが、コロナ禍ということもあり、これもあっという間でした。
医者になってからは31年の月日が経ちましたが、ここはさすがにあっという間というよりは、今までよくやってきたなぁ、という感じです。なんと言っても、自分の年齢を考えたとき、医者になる前よりも、なってからの方が長い時間を生きてきたことになるのですから、それなりに長い時間と言って良いと思います。
この間、日本経済のバブルが弾け、インターネットが普及して情報革命がおき、iPhoneが登場し世の中が変容していく中、地下鉄サリン事件や、9.11のテロがあり、東日本大震災がおこり、今は新型コロナウイルス感染症の、いつ明けるとも知れないパンデミックのなかにあります。こんな時代は想像しようもありませんでした。
でも、希望もあります。2020年に始まったコロナ禍では多くの力強い励ましを多方面からいただきました。僕たちには、そのお気持ちに応え、信頼される病院を作り上げる責務があると思います。
僕の好きな言葉に、こんなものがあります。
「富士山に登ろうと心に決めた人だけが
富士山に登ったんです。
散歩のついでに登った人はひとりもいませんよ」
「浮浪雲」(ジョージ秋山)
15年くらい前に、米国で肝移植手術をやっているF先生から教えていただきました。
これから、信頼していただける病院になることを心に決めて、微力をつくして参りたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
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