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「サピエンス全史」を読みました

サピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 [ ユヴァル・ノア・ハラリ ]サピエンス全史(下) 文明の構造と人類の幸福 [ ユヴァル・ノア・ハラリ ] を読みました。しばらく前のベストセラーです。僕は天邪鬼なところがあって、この本はあまりに売れてるみたいだったので読むのを避けていました。以前に「人類進化700万年の物語 私たちだけがなぜ生き残れたのか [ チップ・ウォルター ]という本を読んでいて、似た様な本かと思ってしまったことも、もう一つの要因でした。でも、いろいろなところで勧められているのを見て、まぁ、読んでみようかと手に取りました。読んでみたら、想像していたような、生物学的な進化の本ではありませんでした。思っていた内容とは全く異なり、とても刺激的でした。やっぱり食わず嫌いは良くないですね。
本書は、生物学のみならず、色々なジャンルの学問を統合し、過去に起こってきたことの「なぜ」に対して多面的な解釈を語るものです。筆者によれば、認知革命、農業革命、科学革命によりホモ・サピエンスは発展してきたといいます。過去に存在した人類の中でホモ・サピエンスは頑強な肉体を持つものではなかったことは、先に挙げた人類進化700万年の物語」でも指摘されていたところです。その中でホモ・サピエンスが生き延びられたのは、認知革命があったからだと筆者は言います。
認知革命とは、人類が仮想的なストーリーを共有する能力を得たことを指します。そして、この認知革命によって得た能力は現代にまで受け継がれていることが示されます。例えば、お金が一例として挙げられます。お金どの国と地域で共有されています。反社会的組織ですら、お金の価値については疑いません。見ず知らずの個体が同じストーリーを共有するということは他のサピエンスを含む動物ではありえないことでした。ホモ・サピエンスはこの認知革命により、膨大な数の個体が協力する能力を獲得し、それが他の「人類」を圧倒する原動力となった、というのが本書の主張です。
次に農業革命により、人類全体としては、これまで以上に多くの個体が生存可能となりました。。しかし、各個体の生活はむしろ苦しくなったと言います。気ままな狩猟生活に比して、農業で収穫を上げるためには毎日の重労働が必須になります。この矛盾する状態は、ある意味で現在まで続いている。働きづめで効率ばかり求める人生は、果たして幸福度を増しているのだろうか?という問いを投げかけます。
そして最後に、科学革命により、人類は神領域に近づこうとしています。エネルギーの枯渇が懸念されることは度々ありましたが、その都度、人類は新しい方法を見出し、それを克服してきました。今後も、人類の前に立ちはだかる多くの問題は、イノベーションにより克服できるのでしょう。筆者はこの点に関して、人類が他の種に進化・変化していくかもしれない、というところまで含めて楽観的なようです。
でも地球の大きさは決まってるし、地球上に生存できる生命体の数にも上限はあるはずだし、生命の多様性は急速に失われているように思うし、温暖化も進んでいるようだし、、、なんて考えると夜も眠れなくなりそうです。
とりあえず考えないことにしました。

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