通過点
1000本目の記事。昨年末、850本目くらいから徐々に意識していました。
そして今、それを書いています。
もっと感慨があるかと思ったけれど、案外そうでもありません。ジャイアンツ3年ぶり日本一の方が感慨深いくらい。
そういう点では、以外に拍子抜けして書いています。
このブログ、最初の頃は、留学の思い出を書き記そうと思って始めました。今読んでみると、最初の頃は文章がカタいです。今でも読みにくいかもしれませんが、それ以上に、読みにくい文章でした。我ながら。
稀に褒めてくださる方もおられましたが、
「お前の書いた文章など、スクロールしてまで読もうとは思わないから、パソコンで開いたウインドウに全文が入る程度の長さにしてくれ」
なんてことも言われたものです。(もうちょっとマイルドなもの言いではありましたが。)
褒め言葉の方がお世辞であったことは間違いないでしょう。おかげで意地でも書き続けてやろうと思いました。
ツラかったけれど、修行だと思ってなんとか書き続けました。
ところがそのうち、ブログの文章群に対する自分のイメージが変わってきました。
私小説的な意味で、自分の作品であるように思えるようになってきたのです。まだまだ未熟ですが。
ブログは、「個人」を表現するのに、良い手段の一つだと思います。この文章群は、僕でなければつくり得ない独特のものです。あくまで自己満足ですが。
型にはまった自己紹介や履歴書も効率的に僕を知るには良い手段かもしれません。
でも、それらには表現できない個人としての僕や、職業人としての僕が、ここには表現されているように思います。誰も興味ないでしょうけれど。
そんな事を感じながら書いてきました。イロイロなことがありました。
本の感想文を書いたら、著者の方から直接コメントをいただいたことがありました。あれはとても嬉しかったなぁ。
また、怖い思いもしました。ストーカーではないけれど、そんな感じです。
最初の頃はすべてのコメントを掲載し、返事をしていました。
ところがある時、ある方から集中的にコメントが送られるようになりました。長文のコメントです。最初のうちは返事を書いたりしていました。
そのうち、記事を書くたびにレポート用紙何枚にもわたる文章が送られるようになりました。ブログの内容とはほぼ関係ないものです。
送られてくる時には数分置きに長文のコメントが、いくつも連続して送られてきました。
ネットの情報から僕を特定することは容易です。この送信者に対し、どう対応すべきか、恐怖を感じつつ悩んだものです。
以来、コメントの掲載は、僕の認証したものだけに限定することにさせていただいています。
落ち込んで文章を書いたこともありました。ストレスがたまって書いたこともありました。文章という形で吐き出すと、心の中で整理がつくことも多々ありました。
喜んで文章を書いたとき、、、どっちかと言うと少ないかも、、、。でも、そんな思い出もないわけではありません。
そんなこんなで、思い出はそれなりに積み重なっています。
だから、何となく、1000本目というキリのいい数字に到達すれば、1000本なりの達成感を感じることができるかと想像していました。
けれど、冒頭に書いたとおり、実際にはそんなもの、ほとんどありません。
あるのは、自分の文章力の拙さへの実感と、淡々と書き続けよういう気持ちです。
1000本達成したら終わりにしようとか、早いうちから1000という数字に意味を感じ、目標にしていたら、思いは違っていたかもしれません。
多分、数字なんていうのはそのようなものなのでしょう。
通過点、と言う言葉があるとおり、1000本目の記事というのは、長く続く過程の一点にすぎず、999本目も、1001本目も、同じ僕なのですね。
誕生日の翌日が同じ僕であるように。
いつでも、後ろを振り返ってみれば、いくつかの経験が思い出されます。すると改めて来し方の道のりをしみじみと実感します。キリのいい数字というのは、そのきっかけになり得るというだけなのでしょう。
今の僕にとっては、まだ感慨に浸る時ではないと思っています。「作品」をより良いものにする営為はまだ終わっていません。
“Around here, however, we don’t look backwards for very long. We keep moving forward, opening up new doors and doing new things… and curiosity keeps leading us down new paths.”–Walt Disney
「けれども、いつまでも過去を振り返るのは、このへんでもうよしましょう。私たちは常に前進し、新たな扉を開き、新しい事を始めるのです、、、。そして好奇心は、これから進み行く新たな道へと、私たちを導いてくれるのです。 」
ウォルト・ディズニー
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