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終戦の日に思う

米国ワシントンD.C.には有名な建造物が沢山あります。

その一つはアメリカ合衆国建国の父、ワシントン初代大統領をたたえて建造されたワシントン記念塔。

もう一つは、「人民の人民による人民のための政治」という言葉でも有名な、リンカーン像のあるリンカーン記念館。

この二つと同一直線上に存在する建造物があります。

国会議事堂です。

米国大統領の就任式はこの国会議事堂前で行われます。ワシントン、リンカーンの前で大統領就任を宣誓することになります。そしてこの国会議事堂を背に、リンカーン像、ワシントン記念塔に向かって就任演説が行われます。

式典に象徴的な意味合いを持たせるという点で、とても効果的な配置になっています。

実は同一直線上、ワシントン記念塔とリンカーン像の間にもう一つ施設が存在しています。

第二次世界大戦の記念碑です。

第二次世界大戦は日本にとっては太平洋戦争ですが、米国にとっては太平洋と大西洋と双方で戦いを繰り広げました。

第二次大戦の記念碑がある広場の入り口にはこう書いてあります。拙訳を添えます。

「HERE IN THE PRESENCE OF WASHINGTON AND LINCOLN, ONE THE EIGHTEENTH CENTURY FATHER AND THE OTHER THE NINETEENTH CENTURY PRESERVER OF OUR NATION, WE HONOR THOSE TWENTIETH CENTURY AMERICANS WHO TOOK UP THE STRUGGLE DURING THE SECOND WORLD WAR AND MADE THE SACRIFICES TO PERPETUATE THE GIFT OUR FOREFATHERS ENTRUSTED TO US: A NATION CONCEIVED IN LIBERTY AND JUSTICE.」

「ワシントンとリンカーン、18世紀、19世紀における我が国の父とその継承者を前にして、私たちは、第二次世界大戦において戦い、自ら犠牲となった20世紀の米国人を誇りに思う。彼らの目的は我らの祖先が我らに委託した贈り物を不朽のものとするためだった。贈り物とは自由と正義によって打ち立てられた国家である。」

「AMERICANS CAME TO LIBERATE, NOT TO CONQUER, TO RESTORE FREEDOM AND TO END TYRANNY」

「アメリカ人たちは解放に行ったのだ。制圧に行ったのではない。自由を復活させ、暴政を終わらせるために行ったのだ。」

短絡的に考えすぎるのはいけないと思いますが、これらを見ると、米国における第二次世界大戦の歴史的位置づけが理解できるように感じます。

歴史には多面性があります。さまざまな視点があり立場があります。

この戦争は日本の立場からすれば、8月15日の玉音放送によるポツダム宣言の受諾表明をもって戦闘行為の終結をむかえました。

自分なりの歴史観、立場をしっかり持たねばならないと、毎年のように改めて考えさせられる日です。

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