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『それでも自転車に乗りますか?』を読んで、安全への意識を持ちながら乗らねばならないと、改めて思いました。。

それでも、自転車に乗りますか?(祥伝社新書261) 」を読みました。

自転車に乗っている他人の運転を見て、「ああいうのは危ない」「こういうのは危ない」という話題を良く耳にします。

この手の話は、歩行者としての視点から語られる場合、自動車運転手の視点から語られる場合、そして同じ自転車運転手として語られる場合があります。共通するのはその厳しさです。

実際に批判されるような自転車運転手の行動は、確かにあります。それを批判することは「正しい」ことです。でも、その「正しさ」という錦の御旗だけで状況を改善するのは限界があるように感じます。

歩行者、自動車運転手、自転車運転手、それぞれが別の人種によって構成されているわけでありません。基本的には、同じ、普通の人達のはずです。

ならば、同じ状況下では同じ行動をとる人は批判者の側にも確実に存在すると思うのです。そんな、自分を棚に上げたような議論では状況改善は難しいでしょう。

そう感じるのは、危ない事例の列挙にとどまり、なぜ危ない状況となったのかについての理解が深まらない、そんな批判が多いからのように思います。

本書では2009年茨城県つくば市で行われたアンケートが紹介されます。質問は

「自転車はどこを走るのが原則ですか」

この簡単な質問に、本当に正しく答えられた人は3人に1人しかいなかった、というのはなかなか驚くような結果ではありませんか。

自転車は原則として車道の左側を走るべきです。

難しいことはありません。

でも、自転車は車道も歩道も走れて例外規定がイロイロあって、そもそも自転車が走ることを想定されていない道路も存在していて、、、と事情が複雑なのです。

そのルールを正確に知らずして、自転車運転者のマナーを批判できるかどうか、、、。自転車が走りやすい交通環境が実現できるかどうか、、、。クルマ、オートバイのマナーはどうでしょう?交通弱者とはいえ、歩行者にもマナーは求められるのでは、、、?

そういったことは脇に置いておいての自転車批判。しかも、心理的には「正義は我が方にあり!」です。

これでは不当に厳しいのに、深まらない批判や議論になってしまうのも当然のように思います。

(繰り返しますが、自転車の側に問題がある場合が多いのも事実です。ただそこはこの議論のポイントではありません。)

また、筆者は本書の中で、コミュニケーションの重要性も指摘しています。クルマを運転していて車線変更したとき、ハザードランプで謝意を表したりしますね。

確かに、自転車とクルマ、自転車と歩行者、自転車同士の間にそんなコミュニケーションがあると、今のままでも、もう少し安全な交通事情が実現できそうに思います。今は、自転車運転手が周囲を気遣わない、周囲が自転車運転手の意図を理解しない、そういう状況が危険性を増していると思います。

僕は普段、車道の左側を走るのは当然として、「自分が周りに気を遣っていること」をできるだけアピールしようと思いながら自転車に乗っています。

後方の自動車の存在をできるだけ頻繁に直接目視する。
路上駐車のクルマの横を通るときは、後ろのクルマに手で合図をする。
車道の右左折も、可能な範囲で手で合図をする。
横断歩道の赤信号もできるだけクルマと同じに停車する。
特に車道が狭いときは、赤信号停車中に車間をぬって前には行かない。
自分の都合で歩道に入ったり、車道に出たりするようなことはできるだけしない。
などなどなど、、、。

100%できている自信はないし、十分だとも思っていません。でも、これらを意識するようになって変わったことがあります。

僕を追い抜くクルマが気を遣ってくれていることを感じる頻度が増えたのです。

こういった自分の経験を考えてみても、確かにコミュニケーションは重要だと思います。

そんな感じで、実体験に照らし合わせながら、とても納得しつつ本書を読み終えました。

筆者はかなり控えめに、自己紹介をされています。でもその自転車歴は並ではありません。

自転車通学に始まって、大学時代には体育会自転車部に所属し、全国を走破したそうです。大学3年のときには「東日本学生サイクリング連盟」の理事長をつとめ、卒業論文も「都市交通体系における自転車の位置と役割」だったとのこと。

今も自転車通勤で月500キロを走破されているそうです。そのなかでご自身の経験と日頃考えておられることをもとに、取材を加え、一冊の本となっています。個人的な経験がその中核にあります。

なかでも重みがあるのは、自転車事故についての記述です。

ご自身が自転車事故の加害者となってしまったり、ご家族が加害者となってしまったことがあったそうです。本書では、これらの事故について、可能な範囲で、しかしかなり詳細に語られています。

加害者の立場に立った人が、事故を客観的に語ることは大変難しいことだと思います。被害者の方々にはなんと言って良いやら、言葉も見つかりません。でも、その努力は一定の成果を上げているように思いました。

読みながら、自分も加害者になる可能性があることを真剣に考えさせられ、大変参考になりました。

そういった経験をお持ちの筆者の言葉は真剣で重みのあります。

『自転車は老若男女、誰でも免許不要で乗る事の出来る手軽な乗り物ではあるが、そのぶん、自分自身が運転する資格を持つに値するかどうか厳しく問う必要がある。その基準は、まさに「ルールを守る覚悟」があるかどうかであろう。』

本書の表題は筆者自身への問いであり、きっと、これがその答えなのだろうと思いました。

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