AGORA MyBook
AGORAという雑誌にMyBookというコーナーがあります。
各界のリーダーが「私の1冊」を紹介してくれます。その本を読むかどうかは別にして、人物が「本」という切り口から紹介される結果、独特の人物評になっていて毎月何となく楽しみにしています。
8月号で紹介されていたのは 広島平和文化センターの理事長でした。
ちょっとびっくりしました。米国人でした。スティーブン・リーパー氏と言います。そこで語られている言葉には力があって印象的でした。。
「今でもアメリカでは原爆投下を肯定する意見が圧倒的に多いのです。そうした中、日本人が原爆のことを言うと、アメリカ人はそれを批判と受け止めて、反発も起きやすくなりますが、アメリカ人である私が言うと聞き入れられやすい雰囲気があります。私が理事長だということで、ヒロシマは敵対ではなく和解の道を選んだ証拠と感じるのです。アメリカ人と被爆者がチームで動いていることが、良いインパクトとなっています。」
「核兵器の廃絶によってこれからも人類が生存し続ける道を拓く事こそ、人類にとって最優先の課題です。広島大学の故・森滝市郎先生は破壊力の競争によって物事を決める時代は終わったと語りました。そうした『力』の文明を卒業し、『愛』の文明を始めなければ人類は地球上で生き延びることができません。ヒロシマから学ぶべき一番大切な教訓は、そこにあります。」
「核兵器だけでなく、地球温暖化などの環境問題でも、協力的な将来を作るのか、それとも暴力を伴う未来とするのか、私たちは今、その岐路に立っているのです。道徳的なルールを作る事に、みんなが向かわなければいけない時代を、私たちは生きているのです。」
アメリカの人として語るからこそ、の説得力があります。ヒロシマ、ナガサキの平和意識は、遠い地平を見つめながら、僕なんかが想像しているはるか先を歩んでいるように感じました。
リーパー氏の書かれた『ヒロシマ維新』という本を読みたいと思いましたが、絶版になっているのか通販では見つかりませんでした。
ちょっと残念。
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