ニュース番組
最近夜のニュース番組を見ていて、感じる変化があります。正しいかどうかわかりませんが。
その変化とは、テレビ(マスコミ)が積極的に世論をつくるようになってきているのではないかと言う事です。
別な見方をすると、視聴者がものを考えなくなってきていると言う事かもしれません。
かつて、僕が子供の頃、個人的価値判断をニュースに織り込む事は不適切なのだ、と国語の授業で教えられた記憶があります。
その後、ニュースステーションで久米宏アナウンサーが(言葉は正確ではありませんが)こんな事を言っていました。
「ニュースステーションの視聴率は低くていいと思っていた。(具体的数字を挙げていたように思いますが覚えていません。)その位の影響力なら多少偏っていても自分の意見を言ってもいいだろうと考えていた。けれども視聴率が高くなって思っている事を言いづらくなってきた。」
ニュースステーションが高視聴率をとる事が出来たのは、視聴者がテレビの内容を受け売りするだけで、ニュースに対して意見らしい事を一応言えるようになる簡便さを初めて提示したからだと思います。
このような流れの中で、ニュースキャスターはオピニオンリーダーとなりうる地位を獲得しました。
「ニュースキャスター (集英社新書) 」という本の中で、筑紫哲也氏は「私はオピニオンリーダーではない」と言っていますが、周囲はそう思っていなかった事は間違いありません。
さらに最近では、一人のニュースキャスターだけではなく、複数の著名人が並んでそれぞれに意見を言う事で、ますます受け売りしやすい情報を流すようになりました。
こういった流れから、テレビの世論への影響力が増し、画一的な世論が形成されやすくなってきていると思います。
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ニュースキャスター (集英社新書) 著者:筑紫 哲也 |
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