カロリーを制する者はダイエットを制す
そんな論文が今年の2月に、The New England Journal of Medicineという医学雑誌に発表されました。
Comparison of weight-loss diets with different compositions of fat, protein, and carbohydrates. (N Engl J Med. 2009 Feb 26;360(9):859-73.)
どんなダイエット法でも、低カロリー食を摂取することにより同等のダイエット効果が得られる、そういう結論です。
The New England Journal of MedicineのホームページではWeb上でこの結果についての投票が行われていました。投票者の多くは医療関係者です。結論的には半数近くの人がこれを支持せず、議論白熱の様相を呈していました。
色々な反論がありましたが、この論文は、あくまで800人を対象とした研究ですから、この結果がそのまま一人一人に当てはまるとは考えない方がいいのでしょうね。
例えば、どのダイエットでも満腹感、空腹感、満足感に差がなかったとなっています。でも、これは数値化して平均をとった場合の話です。満腹感が得られなかった人、空腹感を感じた人がそれをどう克服するかが、各個人のダイエット法では大切なのだと思います。
この観点からすると、「グループセッションへの参加が減量と強く関連していた」という結果は大変意味深いことだと思います。単に受動的に低カロリー食を食べて減量するだけでなく、主体性を持ってダイエットに立ち向かった人により効果が高かったという事です。
そして、この積極性、主体性こそが、カロリー制限によって生じる空腹感を克服するカギなのではないかと考えます。
« この国の医療のかたち | トップページ | 京都のお年寄り »
「ダイエット」カテゴリの記事
- 三種類のダイエット(2015.08.13)
- おもちゃのちゃちゃちゃ(2015.03.07)
- 再開(2014.08.23)
- 達成感と開放感と体重と(2014.05.24)
- この連休は祝杯だ(2014.05.03)
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: カロリーを制する者はダイエットを制す:
» ダイエットとカロリー制限について [ダイエットとカロリー制限]
ダイエットをするためには、自分の体が一日に消費する総カロリーより少ない量を、食事から摂取することが基本です。食べることによって体内に取り込まれる摂取エネルギーを、生命維持や日常の活動で使われる消費エネ [続きを読む]
コメント