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大人のための文章教室

大人のための文章教室 (講談社現代新書) を読みました。

この本の良いところは作者の清水義範氏が自身の文体を自在に変える技術を持っている事だと思います。そんな筆者が良い文章を書くときのスパイスのようなポイントを指摘してくれます。

筆者はパスティーシュ作家と呼ばれたのだそうです。パスティーシュというのは、文章の模倣によてユーモアや、皮肉の味付けをした文芸だそうです。谷崎潤一郎の持つ独特のリズムについて、司馬遼太郎の文体をまねた文章の書き方なんて言う下りは大変興味深く読みました。

本書では「まねる」事が強調されているように思います。坊ちゃんを読んで、その文体に似てしまった小学生の作文なんかも例として挙げられています。

開口健の文章論10か条その一、まず読め。に通じるものがあると思いました。

また、読むだけではなく、そこからエッセンスを抽出する意識を持つとより良く「まねられる」ようになるのだと感じました。

もちろん本書では「まねる」事だけを主張している訳ではありません。

全12講からなる文章教室は前半の6講は文体を中心とした技術論。7講は悪文のをあげた上で、8~11講は目的別に手紙、実用文、紀行文、随筆の書き方が述べられます。そして最後の12講は上達するためのノウハウが例示されます。

個人的には紀行文の書き方の裏技表技がとても納得できて参考になりました。実際に行っていなくても小説家の手にかかるとこんな風にしてもっともらしい紀行文の実例が出来上がってしまうんだなぁ、と大変参考になりました。ただ、筆者の主張は紀行文なんて簡単ですよ、なんて事ではありません。単なる旅の記録ではなく、紀行文を書くからには、読む人を意識しましょう。読む人にとってはこのくらいの事が書いてあると興味をもちやすくありがたいものですよ、という事を架空の文章で示しているのです。

本書に一貫した主張は下記のごとくです。

気取らずにわかりやすい文章、人に読んでもらえる文章を書くのだという意識を持ちましょう。そのためにはいろいろな技術があります。他人の文章は参考になるし、読む人の視点を持って自分の文章を見つめてみましょう。

全く同意せざるを得ないのですが、実際に我が身の問題となると、なかなか難しいですね。自信がありません。

大人のための文章教室 (講談社現代新書) Book 大人のための文章教室 (講談社現代新書)

著者:清水 義範
販売元:講談社
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