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菊と刀1

菊と刀―日本文化の型 (講談社学術文庫)  ルース・ベネディクト を読みました。

 西洋の文化を「罪の文化」、日本の文化を「恥の文化」と規定し分析した有名な本です。ホントウに歯ごたえのある本で、読み終えるのにとても時間がかかりました。

 本書については、驚いた点が三つありました。

 一つは筆者のルース・ベネディクトが女性であった事。なんとなくベーブ・ルースのイメージからイカつい男性だと思っていました。(それにしても、"Ruth" は first name と family name のどちらなのでしょう??)

 二つめはこの研究的著作が第2次大戦中、1944年6月に米国政府から依頼がその端緒となったという事です。当時米国が日本に対し大々的な攻勢をしかけ始めた頃です。米国は日本との戦いに勝利する為のゴールをどこにどのように設定するかを研究する為に文化人類学的手法をも用いていたのでした。考えてみれば合理主義のアメリカらしい選択です。

 三つめは二つめの事実から、当然の事ではありますが、ベネディクト女史はこの歴史的名著を、来日する事なく書き上げたという事です。本書の中で出てくる実例には納得のできないものもあります。これが今から半世紀以上前に著された古い本であるためなのか、著者が実際の日本を見た経験がないないが故のものなのかはわかりません。でもそれは枝葉末節で、この本の価値を下げる事にはならないと思います。


菊と刀―日本文化の型 (講談社学術文庫)

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