企画書は一行
「企画書は1行」 著者:野地 秩嘉、光文社 を読みました。
自分の望むプロジェクトを実現する為に書く企画書の神髄は、短い印象的な一行に集約される。というのがこの本の言いたい事だと思います。題そのまんまですが。
本書では、それを数々の実例を持って示して行きます。 実例は放送作家の小山薫堂氏の「君はキルケゴールも読んだ事がないのか?」という一行に始まり、大企業のヒット商品、Jリーグの川淵チェアマン、旭山動物 園の小菅正夫園長など、多岐に渡り、合計で18人が紹介されています。ひとつひとつの実例では、具体的な「企画書」が、必ずしも提示される訳ではありませんが、そ れぞれの人のビジョンや考え方は良く伝わります。
全体を通して強く感じたのは、結局は「内容」が大切だ、と言うこと。そしてそれを伝えるために冗長になってはいけない、と言うことです。これまた題そのまんまですが。
これは、僕の分野で言えば研究計画の申請書や論文にも共通する事だと思います。
ずうぅっと前にどこかのお笑いタレントが「つかみはOK」と言っていました。この「つかみ」と言うやつが、この本における企画書の「一行」なのだと思います。これは、色々なところで応用可能で、多くの場合とても重要だと思います。
一番最初の段階で、強烈なインパクトを与えることが出来れば、相手は自分の方を向いてくれます。最初の段階でそれに失敗したまま話を続けても、相手を自分のフィールドに引きずり込むのは難しいのだと思います。
けれども、最初に「つかんだ」後、企画の実現にまで相手を連れてくるためには、元の内容が良くないといけないことも事実です。
本書に登場する人々の様々な企画書、それは企画書の形態をとってすらいないこともあります。けれども、共通することは、成功例だけを見ての結果論なのかも知れませんが、それぞれに人をうなずかせる力強さがあります。
やはり、まずは企画そのものの内容を十分に吟味すること。その上で、それの本質をインパクトのある形で提示できることが必要なのだと思います。
そして、もうひとつ。自分に照らし合わせて僕にとても足りないと思ったのは、長期的ビジョンです。良い企画書にはしっかりとした中長期的なビジョンも備わっているように感じました。
僕は、 自分の人生の中で、長期的に計画した物事が、計画どおりに実現した事が殆どなかった事と、日々の忙しさにかまけて、ここ数年は、場当たり的によかれと思う 道を選択してきたような気がしています。
本書に登場する優れた実例をみて、自分の「人生の企画書」を考えた時に5年後、10年後はどのようになっていたい のか、真面目に考えなくてはいけないなぁ、と思いました。
いや、今までもまじめに考えてきたつもりなのですが、、、。
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