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日米医療の違い18

 昨日の様な看護師の抗議行動は、日本的感覚からは外れているような気がしますが、恐らくあちらの人たちの職業観としてはよくある事なのかもしれません。

 話はちょっと飛びますが、先日、仕事でボストン、ニューヨークへ行った帰り、ニューヨーク発、成田行きの飛行機だったのですが、病人が出て、ミネソタ州ミネアポリスに飛行機が緊急着陸してしまいました。数時間、機内で待たされた後のアナウンスは、「連邦??法の規定により乗務員の勤務時間が超過してしまうため、東京へ向かって離陸することが出来なくなりました。皆様には当地にて明日まで宿泊願います。」というものでした。

 「あなたたちは、私たちを予定通りに日本へ運ぶのが仕事でしょう?」

 と怒り猛っている日本人もいたようですが、事態は全く変わりませんでした。航空会社が米国企業だったためか、何人かの日本人は「日本の感覚だったら、這ってでも命がけでお客様を目的地までお連れしようって思うだろうけどなぁ。」みたいな会話がちらほら聞こえました。その通りかも、と思う一方で、飛行機などは特に、万が一にでも事故が起これば取り返しがきかない事になりますし、国際的なルールとしてこの様な事が厳格に運用されているものなのだろうと思いました。航空事故が起こった時に、スタッフの過剰労働がなかったかどうかは厳しくチェックされるのでしょう。

 前述の看護師の抗議行動は、恐らくそれと同じ感覚がニューヨークの大学病院の看護師に広まったものだと思います。もしかしたら保険会社や弁護士などにそそのかされているだけかもしれませんし、その辺の真相は不明ですが。

 少なくとも日本では、患者さんが亡くなった事の理由に医療者の過剰労働を挙げるという感覚はあまりないですよね。これは美徳なのでしょうか?それとも現実を客観的に評価できていないのでしょうか?

 個人的には、職業人としての美学としてそう言う美徳が多くの人に存在する一方で、周囲にそれを強要する雰囲気が存在しているという両側面が同居しているように思います。

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