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今年印象に残った本

 今年は新書、とくにビジネス系の新刊を避けて本を選んだつもりでした。感想文を書いたのは12作。月一作の割合ですから、ちょっと少ないです。振り返ってみると例年より小説が多く含まれていました。その中で印象に残ったのは「コンテナ物語」「人類進化700万年の物語」「指導者とは」「科学革命の構造」の四冊でした。

 「コンテナ物語」では、運送会社の宣伝などでもありますが、近年、物流システムの発達により、商品の製造地と消費地を低コストで直結できるようになりました。これを実現するための鍵となったのがコンテナの発明であったことが、本書を読むとよくわかります。コンテナの発明とその利用により、物流システムは低コストで効率良く機能する方向に進化を遂げました。結果的に見ればその通りですが、その過程には試行錯誤、失敗に終わったアイデアが数限りなく存在します。その失敗経験があるからこそ、最も良い効率をあげられる方式が生き残れたと言えます。 効率改善のための進化ではあっても、その過程に効率を求めることはできないのだと思いました。 

 人類の進化も同様で、我々人類は効率的に進化してきたのではないようです。地球上に進化してきた人類は27種に及ぶけれど、現生人類は1種類しかいないとされています。残りの26種類はなぜ生き残れなかったのか。我々はなぜ生き残ることができたのか。単に「優れていた」ということではないようです。いろいろな選択肢がある中、未熟なまま生まれるというリスクと引き換えに、大きな頭脳と長い幼少期を獲得するという、我々の祖先がとった選択が奏功し、我々は他のどの生物よりも長期わたり、多くの事項を学習できるようになりました。これが生き残りのカギとなったというのが、「人類進化700万年の物語」の主張だと理解しました。

 さらには、我々の科学についての考え方、科学観の進歩も同様であるかに思えました。「科学革命の構造」は現在の科学観が新しい科学観に置き換えられる時、それはいかにして実現されるのかについて考察した本です。 一つの科学観に基づく知見が蓄積されるにつれ、議論がつくされ、成熟した世界観を提示されます。しかしその中に少数の問題が明らかとなります。これらは様々な試行錯誤をかさねても、これまでの科学観では説明しきれません。そこに新しい科学観が必要とされる機運が高まります。新しい科学観は、古い科学観では説明できないいくつかの事項を説明可能にします。しかし、はじめのうちは、ぎこちなく、激しい攻撃にさらされることも多々あるようです。そのまま消えてしまうこともあるでしょう。それを生き延びた新しい科学観は世の中にあらたな視点をもたらします。筆者は、新しい科学観を提唱しそこにいたるまでに必要なものについて以下のように説きます。

「いずれは成功するであろうという信念を持たねばならない。その種の決断は、ただ信念によるのである。」

 上記のいずれにも共通するのは、後から見ると当然のことのように思えるものでも、その時、その時代には「正解」はわかっていません。この時に行われていたことは、様々な試行錯誤が繰り返し行われていることでした。 現在から過去を振り返れば自明のように感じられるものでも、未来に向けての決断は難しいものです。簡単に「正解」を導きだすことはできないのでしょう。

 「指導者とは」ではドイツ宰相アデナウアーの言葉として、

「きみと私の違いは、私が正しい時に正しい決断をしたことである」

という言葉が紹介されいました。 「指導者とは」では、歴史に名を残すような偉人たちでも、間違える実例も同時に示されています。それでも、彼らは諦めず自分の信念に忠実に、信ずるところを実行していきます。そしてその信念の正しさは時がたって初めて皆に認められていきました。紹介されている指導者達の辞書に「諦める」という言葉はないかのようです。 過去を学ぶ過程において効率を求めるのは、大切だと思いますが、後から評価されるような仕事をしようとするときには粘り強さがキーになっていると思いました。

 自分の行動に反映できるのは強く信じられることを見つけること、そして実行すること、諦めないこと、なのかなぁ、と思いました。

 問題は、僕がそんなに強くないことなのですが、、、。




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